北野武  (1947.1.18)

丁酉(ひのととり) 熱病に冒された社交鶏

この星命は酉の壮年湖に当たる生命で、酉の仲間では3番目に若い中堅の生命体であり、陰険で非人間的な己酉を人間らしく社交的にしたような生命である。この生命は山下火(世の中を照らす灯火)と呼ばれる生命であり、その意味は社会を啓蒙し方向性を与える人の意である。怜悧でしたたかな法身体の生命が感受性と情熱を持った若き生命に変貌している事から「気違い鶏」とか「高熱鶏」と呼ばれる。その名の如く高熱に侵されたような度派手な性質で、良い意味でも悪い意味でも世間を騒がしてくれる社交酉である。多数派の偏財酉は優雅で贅沢な遊び酉で文化人が多いが、少数脈の正財酉は地味な努力家で、スポーツ選手や政治家治が多い。いずれも我が存在を世間に誇示したがる野心に富んだ生命で、人を出し抜いても中心人物になろうとする魂胆は、仏の親戚と思われがたき罰当たりな生命と言える。本来、人を育てる為の影武者役の生命が、主人公を押し退けて自分が表舞台に立とうとするのだから終わっている。応仰心(人から感謝される心)を望んでいるなら、もう少し謙虚な姿勢が欲しいものである。

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